10月末の「大槍葦人*少女画展」ですが、実は裏テーマがあります。それは、「全ての絵をもう一度仕上げ直す」ということです。音楽で言うなら、リマスタリングです。
すでにお気づきの方もいて、素晴らしい記憶力と感心したのですが、以下に一例をあげます。
2008年版
2013年版
なんだ、ほとんど変わらないじゃん!と、思われるかもしれませんが、自己満足の作業なのでこれでいいんです。変えることが目的ではなくて、僕の中でのあるラインに到達するかどうかなのです。
今まで、いろんなところでイラスト展をやってもらい、大変ありがたいことなのですが、その都度どうしてもひっかかっていたことがあります。それは「ただ昔の絵を並べるなんて、回顧展のようではないか」ということです。個展をやるならばちゃんと、「個展用の絵」にしたい。出力するサイズに合わせた仕上げをしたい。今の自分の力を出した絵にしたい。
一方で、一度仕上げた絵に手をいれるのは絵描きとしてどうなのか。その絵を好きだった人に対してどうなのか、ということも考えました。でも、昔の絵描き達も気に入った完成絵を何十年もちょくちょく直していたり、永野護先生のFSSを見て、やはり、やりたいことをやってこそであろう、と落ち着いたのでした。
そんなわけで、今回の個展の絵は全て新たに筆がはいっています。絵の大きさも吟味し、こういう順番で、この大きさで並べたい。ということにも時間をかけられました。自己満足の世界です。ある意味、だれも見てくれなくても自分が満足できればいい、という世界です。でもやっぱり見てもらいたいですけどw